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  • 2024.08.28

発泡プラスチック系,繊維系断熱材の材料学的変化のメカニズムを理解するためのグラフ

はじめに 北大工学部建築材料学研究室は,建築材料として発泡プラスチック系断熱材の耐久性・長期性能を材料化学的な観点から研究している数少ない?研究室かもしれません。我々の研究室の文献調査や実験結果をもとに,どのようなことがわかってきたか,レビュー原稿の粗案を書くつもりでまとめたいと思います。 1.多種ガス拡散とセル内圧の変化 (1)大気,水分,発泡ガスの拡散(文献1)発泡プラスチック系断熱材は発泡ガ […]

  • 2024.08.28

呉先生,北垣先生の大気の低濃度CO2を高速にセメント系材料に固定する手法に関する論文がCement and Concrete Composite公開されました

Dripping method for boosting CO2 fixation from ambient air 呉先生,北垣先生による,大気の低濃度CO2を高速にセメント系材料に固定する手法に関する論文がCement and Concrete Composite公開されました。ここ1年間ぐらい東大・野口丸山研究室と共同・連名で取り組んできた研究内容であり,いわゆるNEDOムーンショットC4S […]

  • 2024.04.17

博士3年の任くんの論文「Long-term stability and water vapor induced degradation of physico-chemical properties of XPS and PF」がDevelopments in the Built Environmentに掲載されました

代表的な発泡プラスチック断熱材であるXPS(押出発泡ポリスチレン)とPF(フェノールフォーム)に関して,永らく未解明だった「水蒸気および経時による物理化学的な変化」が,キャラクタライゼーションされました。従来,断熱材は経年による熱伝導率の変化が少ないことから,「設置された後の材料学的変化がほとんど見られない」という見解が大勢を占めており,実際,わが国でもそのような見解が大勢を占めていました。しかし […]

  • 2024.04.04

呉先生,北垣先生の「材料に固定できるCO2量を”見える化”。化学分析装置なしで簡易に評価するボトル法」の論文がEnergy Reportsに採択されました

呉先生,北垣先生の材料に固定できるCO2量を”見える化”。化学分析装置なしで簡易に評価するボトル法がEnergy Reportsに採択されました。コンクリートのCO2固定量は,建設事業,廃棄物事業にかかわる現場担当者にとって,目に見えないものですので,実感がつかみにくいことがよく指摘されています。そこで,我々のグループでは,化学分析装置を必要とせず,簡単な装置でそこそこ定性評価(もう少しで定量いけ […]

  • 2024.02.08

呉先生、北垣先生の論文がRENEWABLE & SUSTAINABLE ENERGY REVIEWSに採択されました

廃棄されたコンクリートのリサイクルシステムを提案しています。廃コンクリート粉末を使用してリサイクルセメントと固化体を製造し、それらの性能を評価しました。リサイクルセメントは焼成により製造され、通常のポートランドセメントと同等の性能を持つことが確認されました。また、低温での加水熱合成により製造された固化体についても、高い圧縮強度を有することが示されました。これらの結果に基づき、建設廃棄物の量を減らし […]

  • 2024.02.07

北垣先生の高耐久防水の記事が防水ジャーナルに掲載されました

建設系高分子材料について最近思うことがあり,記事を書かせていただきました。記事は,「高耐久防水材」と銘打ってますが,それだけでなく,もう少し広い視点で書いてます。建設系高分子の製品の分類名には,今となってはよくわからない名前も多く,かつては何らかの経緯があったのかもしれませんが,現在の製品の用途理解や商品選定のうえでは,あまり機能していないと感じています。 よって,建設系高分子をもう少し「構成材料 […]

  • 2024.02.06

石田先生,北垣先生,エラクネス先生の論文がPROGRESS IN ORGANIC COATINGSに採択されました

アクリルウレタンネットワークの熱劣化に関する多段階分析を行い、AUNの酸化を予測するための動力学モデルを確立することを目的としています。酸化の純粋な熱的効果を160°C、180°C、および200°Cで考慮し、赤外分光法を使用して化学変化を監視しました。この研究では、酸化が主に架橋を誘発し、剛性の低下(すなわち脆化)を引き起こすことが示されました。新しい動力学モデルは、以前にポリアミド11で確立され […]

  • 2024.02.06

エラクネス先生と北垣先生の論文がRILEM Bookseriesに採択されました

ITZ(界面遷移帯)の影響を取り入れた統合COMSOL-IPHREEQCフレームワークを使用して、モルタルにおける塩化物イオンの侵入を数値的にシミュレーションする新しいモデルを提案しています。このモデルでは、モルタルの微細構造を三相材料(骨材、ITZ、バルクペースト)として考慮し、ITZを初期のW/C比に比べて高いW/Cペーストとして現実的に扱います。開発されたCOMSOL-IPHREEQCモデル […]

  • 2024.02.06

石田先生,北垣先生、エラクネス先生の論文がPolymer Testingに採択されました

アクリルウレタンネットワークと一様サイズのシリカナノスフィアから成るナノコンポジットを製造しました。熱硬化性ナノコンポジットの微小機械的特性(硬度と弾性率)および熱安定性は、純粋なAUNに比べて顕著に改善されました。等温の場でのIR硬化モニタリングと2T2D相関分析を組み合わせた技術は、熱硬化性ポリマーマトリックスにナノフィラーを導入する効果と、熱硬化性ナノコンポジットの特徴的な硬化メカニズムを明 […]

  • 2024.02.04

呉先生,北垣先生の論文がPowder Technologyに採択されました。

この研究では、任意の粒子サイズ分布を持つ固化体の引張強度を推定する式を提案しています。ルンプフの式を基に、異なるサイズの球形粒子間の毛管力を考慮して、粒子サイズ分布、詰め込み率、平均調整数に応じて変化する引張強度の方程式を開発しました。この式を使用して、特定の環境条件下での粒子サイズ分布の違いによる引張強度を計算し、粒子サイズの中央値が同じでも、粒子の詰め込み率と単位体積あたりの粒子の表面積が粒子 […]

  • 2024.02.04

任さん,北垣先生の研究論文がMacromolecular Symposiaに採録されました

異なる湿度条件下での発泡プラスチック断熱材の物理的変化を分析し、特に湿気による劣化に焦点を当てています。発泡プラスチック断熱材は建築物に設置されることが期待されていますが、高湿度環境下では水分を吸収し、結果的に熱伝導率が増加することが報告されています。本論文では、X線CTを用いた水分分布の可視化、水分吸収量の測定、および湿度サイクル下での相対熱抵抗比の変化を通じて、PF(フェノールフォーム)がXP […]

  • 2024.02.04

北垣先生,石田先生のポリカーボネートの紫外線促進劣化モデルに関してMacromolecular Symposiaに採録されました

異なる光源の影響を考慮したポリカーボネートの加速劣化モデリングに関する研究を提示しています。この研究では、条件をシミュレートするモデルを開発し、様々な光環境下でのポリカーボネートの黄変指数の変化を観察することで、老化挙動を分析しています。人工光曝露下でのポリカーボネートの劣化理解に寄与する重要な知見が提供されています。 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/ful […]

  • 2022.05.28

新しい建設系高分子用紫外線暴露装置のスクラッチ

まだ全然とりかかれていないのですが、新しい建設系高分子用の紫外線暴露装置のスクラッチをはじめました。。。 まぁ暴露面の温湿度精密管理ってのは、うちの装置の専売特許として、これができる二台目になります。これを使ってどういう研究を進めていくか。寝る前に布団に入っているときにほかの仕事を忘れるために考え始めました。 促進装置と自然暴露の違いを生み出すのは、紫外線強度ではなくて酸素濃度だということを、ここ […]

  • 2022.05.28

北垣教授が建設系高分子の一連の研究で日本建築仕上学会にて論文賞を受賞しました

「建設系高分子の長期性能評価と劣化メカニズムに関する一連の研究」で日本建築仕上学会にて論文賞を受賞しました。 ここまで建設系高分子の研究を一緒に進めてくれた、石田崇人くん、萩原先生とのde-gelation、谷藤貴生くんとのfiller migration関連の研究が評価されたものだと思っています。 TakatoIshida, RyomaKitagaki, ShogoYamane, Hideaki […]

  • 2021.04.19

世界初!CO2を原料とする完全リサイクル可能なカーボンニュートラルコンクリートの基礎的製造技術を開発-NEDOムーンショット型研究開発事業「C4S研究開発プロジェクト」-(分担研究者:工学研究院 准教授 北垣亮馬)がプレスリリースされました。

本学の北垣准教授が 参画する, NEDO ムーンショット型研究開発 事業「C4 S 研究開発プロジェクト」にて,プレス発表がありました。 東京大学,東京理科大学、工学院大学、宇都宮大学、清水建設株式会社、太平洋セメント株式会社、増尾リサイクル株式会社とともに、2050 年カーボンニュートラル 社会の実現に大きく貢献する技術として,薄く大気中に広がって存在している CO2 と全国各地に存在しているコ […]

  • 2021.04.01

発泡プラスチック系断熱材(Foam)の平衡含水率は、フィルム(Film)の水蒸気吸着等温線と同じになるのか?

2020年度の熱物性学会のセッションで発表させていただいた内容(徳廣 美沙, 任 裕彬, 北垣 亮馬)ですが、それなりの反響があるみたいなので、紹介させていただきます。 建設系では「高分子材料は、疎水性なので水分による影響が少ない」と思われている向きも未だにあるのですが、高分子物理的な観点から見ると、親水性の分子構造を局所的に持つことが多いので、やっぱり水のことを心配しなければならない材料である。 […]

  • 2021.04.01

発泡プラスチック系断熱材の長期性能についての報告書が公開されました。

建築学会-材料施工委員会-内外装運営委員会-断熱材の長期性能と施工精度向上に関するWG(主査:北垣)から、 「施工方法・設置方法に依存する発泡断熱材の長期性能変化に関する材料工学的考察‐建築物の効率的な長期利用に向けて‐」 というタイトルで報告書が公開されました。こちらからダウンロードできます この報告書は、建築学会の分野横断的なワーキングの中で執筆されました。材料施工部門より、建築研究所の宮内先 […]

Our research outline

Our research mission is to study buildings and structures to let them more convenient, safer, and their lifetime longer based on material science. Especially, we are strongly interested in deteriorati […]

  • 2020.03.09

膨潤と黄変について

基本的に,高分子の場合,自由体積が大きくなると,バリア性が低下していくことを示していることになるので,膨潤は一つの目安である.膨潤はある低分子が入り込める範囲の空隙と入り込んだことによる斥力作用の結果,体積が大きくなる,ということになるので,一般にはバリア性が低下する場合が多い. ただし,ミクロな収縮現象によって自由体積が減り,これがマクロなひび割れや粗大空隙の増大に影響する場合には,膨潤度が低下 […]

研究概要(in Japanese)

我々の研究室のミッションは,社会にある建築物や構造物を,材料科学的な観点から研究することで,より長く,より便利に,より安全にし,社会や都市の未来に貢献することにある.特に,実験と解析の両輪によって,材料を劣化させるメカニズムや,劣化を食い止める方法などを突き止めるアプローチを重視する.つねにすぐれた測定法,分析手法を探求し,必要とされる課題を解決するために,新しいデータをとり,これを公にすることに […]