• 2025.08.15

博士2年の黎くん,潘さん,呉先生,エラクネス先生ら北大×清水建設との共同研究にて,アミンを混入したごく一般的なモルタル調合にて,CO2固定量促進と圧縮強度向上の両立を実現した研究論文がJournal of Environmental Chemical Engineeringに採択されました。

我々のグループでは,アミン添加を中心とするCO2固定促進タイプのコンクリートの技術開発を行ってきました。我々が実施している研究は,①既設コンクリートに含浸させる手法(DACコート)と,新設コンクリートの調合に添加する方法(DACコンクリート)の2種類があります。今回は後者の成果です。厚みのある新設コンクリートのCO2固定量を増やしつつ,かつ力学指標の一つである圧縮強度を無添加に比べて改善できる手法 […]

  • 2025.08.15

Mr. Li, Ms. Pan, Assist.Prof. Oh, Prof. Elaknes, Prof. Kitagaki and others in our joint research project between Hokkaido University and Shimz Corporation, published the paper demonstrating mortar containing amines could both promote CO2 uptake and improve compressive strength, in the Journal of Environmental Chemical Engineering.

Our group has been developing concrete technology that promotes CO2 fixation, with a focus on the addition of amines. The research we are conducting includes two methods: (1) a technique for impregnat […]

  • 2025.07.31

Off-semester activities:Concrete coaster containing waste glass

もう数年来作ってなかったのですが,今やこの手のコースターは世界中にあることを意識して,多少差別化するつもりで,久しぶりにうちで作りました。 研磨も少し学生に教えましたが,SEMの包埋サンプルと違って,コースター用の研磨は「正確」じゃなくて,「ブリリアントな見栄え」に感動して,自分で楽しむことが重要です。本学のオープンキャンパスの3講座のコースに来てくれた人のおみやげです。

  • 2025.06.26

プラスチック成型加工学会「成型加工」2025年7月号にポリウレタンのリサイクル手法に関する記事を掲載していただきました

自分のポリウレタンのリサイクル系の研究はいろいろ理由があって細かく書けないところもあるのですが,ここ20年にわたる国際的なウレタンのケミカルリサイクル手法に対して,私たちのグループがとっているアプローチについて解説しております。出せるデータが少ないので,ざっとしか書いてないのですが過去のポリウレタンのケミカルリサイクルのレビューも少し含めたのでご興味がある方はぜひ。 https://www.jst […]

  • 2025.06.26

任博士,池田くん(D1)らのグラファイト添加型発泡プラスチック系断熱材(グラファイト添加型・押出発泡ポリスチレン断熱材,gXPS)の耐久性向上と発泡構造変化メカニズムに関する研究が,Composites Part A: Applied Science and Manufacturingに採択されました

任博士,池田くん(D1)らのグラファイト添加型発泡プラスチック系断熱材(グラファイト添加型・押出発泡ポリスチレン断熱材,gXPS)の耐久性向上と発泡構造変化メカニズムに関する研究が,Composites Part A: Applied Science and Manufacturingに採択されました グラファイト入り押出発泡ポリスチレン断熱材は,熱伝導率が従来よりも低く,かつ機械性能としての長期 […]

  • 2025.05.08

演習の新しいモルタル型枠

今年のモルタルコンペの「1000倍加点」のために,各班が用意したモルタル型枠です。建築模型をモルタルで作っているわけではありません。さぁ7月に1000倍加点を手に入れるのはどの班でしょうか。

  • 2025.04.23

趙君の論文[Effect of Wet−dry Cycles and Water-to-cement Ratios on Cement Paste Carbonation]がAdvanced concrete technologyに採択されました。

本研究室では,大気濃度CO2を省エネルギーでセメントペーストに促進固定する手法として,さまざまな手法を考案し,研究していますが,今回の趙君の研究では,乾湿繰り返しがどの程度の促進効果があるのか,網羅的にさまざまな低湿ー高湿サイクルで実験した結果を整理しており,多くの研究者に有用かもしれないと思っています。ぜひご覧ください。 https://doi.org/10.3151/jact.23.205

  • 2025.04.10

防水ジャーナル2025年4月号の記事

防水ジャーナル2025年4月に「防水改修時における断熱機能向上の価値」というタイトルで記事を書かせていただきました。主に,ここ数年,任博士といっしょにやってきた研究内容について,一般向けに,「断熱材と水分の関係性」について平易に記載した?つもりです。(すみません,自分でざっと読んでみて,もうちょっとうまく書けたかな,とも思います。。)もしよろしければご覧ください。 今後の断熱材関連の研究課題として […]

  • 2025.04.01

呉先生の圧密粉体系の土質建材の力学特性に関する論文がPowdersで公開されました

難民用住居としての圧密土による建材,構造物をつくる上で,粒子間力を高める各要因の影響を定量的に明らかにすることで、より効率的な材料システムの検討を実施しています。具体的には3種類の土の粒度分布、密度、pH、色、化学組成、鉱物組成などの特性、物理的特性を分析した上で,土の種類、含水比、粒度分布、混合形態が圧縮強度に及ぼす影響について整理し,引張強度を予測式により求めています。ここで,粘土鉱物に起因す […]

  • 2025.03.25

なぜ,頑張っても集成材に不燃性が付与できないか。多分新しいアプローチが必要である。

近年,構造用集成材の大型化が進みつつあり,大空間や高層建築への利用が期待される。その中で課題となるのが不燃性の獲得である。これまでの技術開発の経緯からも,被覆なしで不燃性を有する構造用集成材の実現は難しいのが現状である。そこで, 「なぜ集成材単味に対して不燃性が付与できないか」ということを少し冷静に考えてみた。 まず,不燃材料として認定されるためには,750℃の加熱炉の中で20分間,日本国内だと5 […]

  • 2024.12.02

研究交流会(KM Meeting@Hokkaido):北見工大に参加してきました

11月30日(土)に,北見工業大学,室蘭工業大学,北大の研究交流会(KM Meeting@Hokkaido)を開催,参加させていただきました。北大からは学生の趙君が発表しました。教員は,北見工大からは井上先生・崔先生,室蘭工大からは濱先生・金先生,北大からは北垣が教員として参加しました。テーマは, みなさん,炭酸化やセメント・コンクリート系が多いですかね。北見の研究設備の充実度も高まってきたので, […]

  • 2024.09.30

北垣教授,呉助教らが参画するNEDOムーンショット「C4Sプロジェクト」に関して,DACCUSの炭酸カルシウムコンクリート 実用化に目途! ――NEDOムーンショットプロジェクト――が報道発表されました。

北垣教授,呉助教らが参画するNEDOムーンショット「C4Sプロジェクト」に関して,DACCUSの炭酸カルシウムコンクリート 実用化に目途! ――NEDOムーンショットプロジェクト――が報道発表されました。 我々,北大・増尾リサイクルグループは,原料となる廃コンクリートのCO2固定量を大気の希薄CO2で,これまでの50倍以上の速度で高速化することを実現しており,今後,それを大規模社会実装することを視 […]

  • 2024.09.30

化学工学会・CCUS検討委員会シンポジウムにて発表賞(企業賞(東ソー賞))をいただきました。

現在,本研究室で進めているゼオライトを扱ったDACプロセスの評価ということで,いただきました。本研究室はこの研究のCO2固定・送風プロセスを担当しています。 ゼオライトを用いた大気中からのCO2直接除去(第1報):ゼオライトの高機能化とプロジェクト紹介https://www4.scej.org/meeting/55f/prog/session_HQ-13.html(東大院新領域) ○(正)伊與木 […]

  • 2024.08.28

発泡プラスチック系,繊維系断熱材の材料学的変化のメカニズムを理解するためのグラフ

はじめに 北大工学部建築材料学研究室は,建築材料として発泡プラスチック系断熱材の耐久性・長期性能を材料化学的な観点から研究している数少ない?研究室かもしれません。我々の研究室の文献調査や実験結果をもとに,どのようなことがわかってきたか,レビュー原稿の粗案を書くつもりでまとめたいと思います。 1.多種ガス拡散とセル内圧の変化 (1)大気,水分,発泡ガスの拡散(文献1)発泡プラスチック系断熱材は発泡ガ […]

  • 2024.08.28

呉先生,北垣先生の大気の低濃度CO2を高速にセメント系材料に固定する手法に関する論文がCement and Concrete Composite公開されました

Dripping method for boosting CO2 fixation from ambient air 呉先生,北垣先生による,大気の低濃度CO2を高速にセメント系材料に固定する手法に関する論文がCement and Concrete Composite公開されました。ここ1年間ぐらい東大・野口丸山研究室と共同・連名で取り組んできた研究内容であり,いわゆるNEDOムーンショットC4S […]

  • 2024.04.17

博士3年の任くんの論文「Long-term stability and water vapor induced degradation of physico-chemical properties of XPS and PF」がDevelopments in the Built Environmentに掲載されました

代表的な発泡プラスチック断熱材であるXPS(押出発泡ポリスチレン)とPF(フェノールフォーム)に関して,永らく未解明だった「水蒸気および経時による物理化学的な変化」が,キャラクタライゼーションされました。従来,断熱材は経年による熱伝導率の変化が少ないことから,「設置された後の材料学的変化がほとんど見られない」という見解が大勢を占めており,実際,わが国でもそのような見解が大勢を占めていました。しかし […]

  • 2024.04.04

呉先生,北垣先生の「材料に固定できるCO2量を”見える化”。化学分析装置なしで簡易に評価するボトル法」の論文がEnergy Reportsに採択されました

呉先生,北垣先生の材料に固定できるCO2量を”見える化”。化学分析装置なしで簡易に評価するボトル法がEnergy Reportsに採択されました。コンクリートのCO2固定量は,建設事業,廃棄物事業にかかわる現場担当者にとって,目に見えないものですので,実感がつかみにくいことがよく指摘されています。そこで,我々のグループでは,化学分析装置を必要とせず,簡単な装置でそこそこ定性評価(もう少しで定量いけ […]

  • 2024.03.06

北居航くん(修士2年),飛世菜々恵さん(学部4年)が日本建築材料協会より優秀学生賞をいただきました。

日本建築材料協会より優秀学生賞をいただきました。おめでとうございます! 受賞論文 北居 航: ケミカルアンカー用ビニルエステル接着剤とセメント硬化体の界面劣化メカニズム 飛世 菜々恵: コンクリート表面への適用を考慮したシリケートーウレタンーウレア共重合体の物性と炭酸化メカニズムに関する基礎的研究

  • 2024.02.08

呉先生、北垣先生の論文がRENEWABLE & SUSTAINABLE ENERGY REVIEWSに採択されました

廃棄されたコンクリートのリサイクルシステムを提案しています。廃コンクリート粉末を使用してリサイクルセメントと固化体を製造し、それらの性能を評価しました。リサイクルセメントは焼成により製造され、通常のポートランドセメントと同等の性能を持つことが確認されました。また、低温での加水熱合成により製造された固化体についても、高い圧縮強度を有することが示されました。これらの結果に基づき、建設廃棄物の量を減らし […]

  • 2024.02.07

北垣先生の高耐久防水の記事が防水ジャーナルに掲載されました

建設系高分子材料について最近思うことがあり,記事を書かせていただきました。記事は,「高耐久防水材」と銘打ってますが,それだけでなく,もう少し広い視点で書いてます。建設系高分子の製品の分類名には,今となってはよくわからない名前も多く,かつては何らかの経緯があったのかもしれませんが,現在の製品の用途理解や商品選定のうえでは,あまり機能していないと感じています。 よって,建設系高分子をもう少し「構成材料 […]

  • 2024.02.06

石田先生,北垣先生,エラクネス先生の論文がPROGRESS IN ORGANIC COATINGSに採択されました

アクリルウレタンネットワークの熱劣化に関する多段階分析を行い、AUNの酸化を予測するための動力学モデルを確立することを目的としています。酸化の純粋な熱的効果を160°C、180°C、および200°Cで考慮し、赤外分光法を使用して化学変化を監視しました。この研究では、酸化が主に架橋を誘発し、剛性の低下(すなわち脆化)を引き起こすことが示されました。新しい動力学モデルは、以前にポリアミド11で確立され […]

  • 2024.02.06

エラクネス先生と北垣先生の論文がRILEM Bookseriesに採択されました

ITZ(界面遷移帯)の影響を取り入れた統合COMSOL-IPHREEQCフレームワークを使用して、モルタルにおける塩化物イオンの侵入を数値的にシミュレーションする新しいモデルを提案しています。このモデルでは、モルタルの微細構造を三相材料(骨材、ITZ、バルクペースト)として考慮し、ITZを初期のW/C比に比べて高いW/Cペーストとして現実的に扱います。開発されたCOMSOL-IPHREEQCモデル […]

  • 2024.02.06

石田先生,北垣先生、エラクネス先生の論文がPolymer Testingに採択されました

アクリルウレタンネットワークと一様サイズのシリカナノスフィアから成るナノコンポジットを製造しました。熱硬化性ナノコンポジットの微小機械的特性(硬度と弾性率)および熱安定性は、純粋なAUNに比べて顕著に改善されました。等温の場でのIR硬化モニタリングと2T2D相関分析を組み合わせた技術は、熱硬化性ポリマーマトリックスにナノフィラーを導入する効果と、熱硬化性ナノコンポジットの特徴的な硬化メカニズムを明 […]

  • 2024.02.04

呉先生,北垣先生の論文がPowder Technologyに採択されました。

この研究では、任意の粒子サイズ分布を持つ固化体の引張強度を推定する式を提案しています。ルンプフの式を基に、異なるサイズの球形粒子間の毛管力を考慮して、粒子サイズ分布、詰め込み率、平均調整数に応じて変化する引張強度の方程式を開発しました。この式を使用して、特定の環境条件下での粒子サイズ分布の違いによる引張強度を計算し、粒子サイズの中央値が同じでも、粒子の詰め込み率と単位体積あたりの粒子の表面積が粒子 […]

  • 2024.02.04

任さん,北垣先生の研究論文がMacromolecular Symposiaに採録されました

異なる湿度条件下での発泡プラスチック断熱材の物理的変化を分析し、特に湿気による劣化に焦点を当てています。発泡プラスチック断熱材は建築物に設置されることが期待されていますが、高湿度環境下では水分を吸収し、結果的に熱伝導率が増加することが報告されています。本論文では、X線CTを用いた水分分布の可視化、水分吸収量の測定、および湿度サイクル下での相対熱抵抗比の変化を通じて、PF(フェノールフォーム)がXP […]

  • 2024.02.04

北垣先生,石田先生のポリカーボネートの紫外線促進劣化モデルに関してMacromolecular Symposiaに採録されました

異なる光源の影響を考慮したポリカーボネートの加速劣化モデリングに関する研究を提示しています。この研究では、条件をシミュレートするモデルを開発し、様々な光環境下でのポリカーボネートの黄変指数の変化を観察することで、老化挙動を分析しています。人工光曝露下でのポリカーボネートの劣化理解に寄与する重要な知見が提供されています。 https://onlinelibrary.wiley.com/doi/ful […]

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