ミニモルタルモーターボート(MMMB)の性能評価法(20260415)

ミニモルタルモーターボート(MMMB)の開発の際には,基本的な性能評価が重要です。ここに簡単な性能評価方法を記載しておきます。これらの情報は競技エントリーの段階で各グループから入力してもらう場合がありますので是非参考にしてください。

船体の飽和含水重量W(g)の測定方法

船体を24時間以上水に浸漬し,その後の重量Wを測定したもの

水中モーターの仕様,電池入り水中モーターの水中重量Wmf(g)の測定

モーターはタミヤの水中モーター(黄色)一択です。
・重量(電池を含まず):に35.5~36.5g
・電池(アルカリ単3電池)メーカーにもよりますが,23~25g程度
よって水中モーターの重量は58.5~61.5gです。

ここで,23gの電池を入れた状態で水中モーターの重量が58.5gのものを
アルキメデス法によって,この電池を入れた状態で水中での重量を測定したところ,

・電池入り水中モーターの水中重量Wmf:15.5g

となっている。こちらを標準値として用いるとよい。

積載容積Vc(cc)の測定方法

船体が転倒しないように,金具,パテ,粘土,テープなどの固定材で船体の側面外部や底面外部を固定したあと,重量Wc0を測定する。その後,そのまま,積載部に水を注ぎ入れ,漏れ出さない最大量まで水が入った時点の重量Wc1を測定した後,

Vc=Wc1-Wc0

から得られる

船体のみの場合の排水体積Vf(cc),平均喫水H(mm)の測定方法

  1. 船が浮くためには,浮力の計測が必要である.その初歩が排水体積の計測になる
    まず,「船体」が収まる程度の大きすぎない透明なバケツや容器に飽和含水させた「船体」を設置し,バケツと「船体」を含む総重量Wf0を測定する。
  2. 静かに水を注ぎ入れ,船体が浮かび上がった瞬間で注水を停止し,水面高さをマーキング(H(mm))するとともに,その時のバケツと「船体」を含む総重量Wf1を測定位する。このHが平均喫水高さとなる。
  3. 静かに「船体」を取り出し,付着した水滴はなるべくバケツに戻す。そして,このときのバケツと水を含む総重量Wf2を測定する。1~3までで水が系外に出ていなければWf1-Wf0=Wf2となる。ここで大きく食い違わないか確認する。
  4. 「船体」が浮上した水面のマーキング位置まで改めて水を注ぎ入れ,バケツを含む総重量Wf3を測定する。
  5. 以上から,

    排水体積Vf=Wf3-Wf2

    となる

水中モーター付き船体の排水体積Vfm(cc), 水中モーター付き船体の平均喫水Hm(mm)の測定方法

上節の「船体」の部分を「船体に電池入り水中モーターの水中重量Wmf相当の「重し(粘土,小石など)を入れたもの」」に変えて測定すると,水中モーター付き船体の排水体積Vfm(cc), および水中モーター付き船体の平均喫水Hm(mm)が得られる。

船体の最大排水体積Vfmax(cc)の測定方法

船が収まる程度の大きすぎない透明なバケツなどの容器をを用意し,空の状態にしたままで,船体をさかさまにし,底部を上に向け空気が船体に溜まる状態で設置し,その後,重しA(重量Waは事前に測定する。・文鎮や鉄塊などが良い.石を使う場合は十分吸水させたものを使うこと)を設置して,この後,容器に水が入っても船体が内包空気によって浮かび上がらないようにする.これらを設置した状態で,注水前に,

Wfb=容器重量+重し重量Wa+船体重量W

を測定する.(Wfbは計算に使わないが念のため)
次に,船体が完全に水没する位置まで容器に水を注ぎ入れ,容器に水面高さをマークする。このときの

Wfc=容器重量+重し重量Wa+船体重量W+マーク位置までの水の重量Wq1

を測定する.最後に,容器から船体を取り出し,重しAを水中に残した状態で,先程のマーク位置まで水を注ぎ入れ,その時の

Wfd=容器重量+重し重量Wa+マーク位置までの水の重量Wq2

を得たのちに,

Vfmax = Wq2-Wq1=(Wfd+W)-Wfc

を求める。

設計のめやす

「水に浮くことができる」の船体は

(船体重量W)+(水中モーターの水中重量Wmf)<(船体の最大排水体積Vfmax)

を満足していること絶対必要条件であるが,走行時には波が生じることで,船体内部に水が侵入することで船体重量が増大し,上記を満足できなくなることもある。よって,船の安定走行のためには,十分に浅い喫水であることが重視される。例えば,目安として,

(船体重量W)+(水中モーターの水中重量Wmf)<(船体の積載容積Vc)

この式を満足できれば,浮力に余裕があることにあり,望ましいと考えられる。また,この3つのパラメータのうち,Wmfは既知で,残り二つは100均のはかりさえあれば,容易に測定できるので,開発中における目安として活用できる。

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